作業のWBS化で得られるメリット
WBS作成ってプロジェクトをスケジューリングする、プロジェクトマネージャだけの作業だと思っていませんか?
実は、WBS作成は日々の作業を進める上で、とても役立つ概念なのです。
仕事で良くあるミス:
上司:「mixくん、今週中にこの仕事頼める?」
Mixくん:「はいっ!」
その後、mixくんは自分なりの工夫を入れて、頼まれた仕事を行い、上司に提出したが、
上司:「これは・・・イメージしたものと違うのだけど・・・」
Mixくん:「え・・・」
このような気まずく、双方にストレスが生じるやり取りをしたこと、みなさんもあるはずです。
この場合、作業のプロセスと最終的に成果物のイメージについて、上司とmixさんが合意していない点が問題です。
WBSの型:
WBSを作成する時は、成果物型や、プロセス型など様々な分け方があるのですが、上記のような場合は、作業手順を並べた形のプロセス型が馴染むと思います。
このプロセス型のWBSは、例えば以下のような形です。
<WBSの例> 手順1 手順1−1 手順1−2 手順2 手順3 手順3−1 手順3−2 手順4
WBS化のメリット
WBSは2つの大きなメリットをもたらします。
- 作業を無駄なく実施できる
作業着手前に事前に作業順序を洗い出すことができ、作業の漏れや重複を無くすことができる。 - 思い違いを防いでくれる
WBSをもって、仕事の依頼者に作業内容を確認することができ、作業のプロセスや成果物について思い違いを未然に防げる可能性が高まる。
WBS作成の方法:
私は、良く仕事をもらった時、以下の順番で作業をまとめます。
- メモ帳などで、思いつく手順を書き出します
- 1で書き出した手順を順番に並べます
- 手順を確認し、求められている仕事の成果を満たすか、想像して確認します
- 問題があれば、手順を修正したり、有識者に相談します
WBS作成時の注意点
- MECE
Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiveの略で、相互に排他的で、包括的に含まれているという意味で、よく「漏れなく、ダブりなく」と日本語では言い表されます。作業に漏れがないように、またダブりがないように注意して書き出しましょう。 - 小さ過ぎる作業はWBS化しない
例えば、2分以内に終わる単純作業をWBS化していては、WBS作成のほうに時間がかかってしまい、本末転倒です。短い時間で終わる単純作業は、考える前にとっとと終わらせてしまいましょう。